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いつでも腐女子日和

腐女子な管理人が送る、腐女子発言多々の日々のつれづれ。

こんなのどぅう?

どうにも原稿&お題モードにならなかった土日、
原稿とはまったく関係ないことをひたすらやっていました。
なんてことだ。
もう今週で2月が終わりとか、2月ってば時間泥棒v
いやいやいや……恐ろしいって。

そうそう、でなにをやっていたかというと、
ツイッターでBOT作っていました。
その名も公祐日誌。
ふた茶でお馴染みのあの人のつぶやきです。
ツイッターってこんな楽しみもあるのねえ~、という。
簡単な作成サイトさまに手伝ってもらっているので、
フォローや返信はちょっとまだまだ、ですが、
とりあえずつぶやきパターンは増やしています。
ツイッターやっていて、ふた茶知っている、蜀好き、
という方で腐女子でしたら(笑)フォローしてみるものありかもです。
あんまりうるさくないように、二時間に一回ぐらいしかつぶやかないようにしています。

公祐日誌 @kouyu_nisshi

という昨日一昨日の話をしつつ、お題は作れたので置いておきます。
曹操受けに戻って、今回は荀彧×曹操です。
言い訳したいですが、折りたたみの中で(笑)。

「微エロ10のお題」

   「指が熱い」荀彧×曹操


 多忙を極める荀彧の朝は早い。鶏の声より早くに目を覚まし登城する。夜は遅い。犬の遠吠え、赤子の夜鳴きを眠気覚ましとして、政務を片付ける日々だ。それでも彼が疲れた顔を微塵も見せることはない。
 何せ、彼以上に多忙を極めている男が傍にいるのだから……。
 風の強い夜で、めっきりと冷え込んだ夜がさらに寒く感じられる。出来上がったばかりの書簡を抱えて、篝火で照らされた回廊を荀彧は歩いている。寒さに肩が窄まりそうになるが、疲労と同じで寒さを感じていることなど漏らさない、怜悧な面容で長い足を運んでいた。
 巡回の兵が荀彧を見止めて、お疲れ様です、荀尚書、と敬意を込めた声で労ってくれた。対して荀彧も、笑うと蕾が綻んだようだ、と評判の口許を緩ませて「ご苦労様です」と返す。
「今夜は冷えますので大変でしょうが、よろしくお願いしますね」
 はい、と力強く答えた兵に頷き返して、荀彧は目的の部屋へと向かう。扉の前にはいつも通りの巨躯を物静かに佇ませた許チョの姿がある。起きていらっしゃるか? と目で尋ねると、どこかぼおっとした表情の多い許チョの眉根が寄る。
 どうやら起きているらしい。困ったものだ、と許チョと同じように眉を眉間に集めたくなった。
「主公、彧です、よろしいですか」
 入れ、と中から声がして、扉の前を譲った許チョの脇を通り入室する。墨の香りと書簡の香りが鼻を擽るのは昼間と変わらない。ただ夜に限ってこのところ漂う、神経を刺激するような強い香の匂いが荀彧の美麗な面立ちを、今度こそ曇らせた。
「またこれほどに焚いていらっしゃる。いい加減休まれてはいかがですか」
「なんだ、文句を言うためにこのような遅くに訪ねて来たのか」
 荀彧の言葉に、広い卓上一杯に書簡を積み上げて筆を走らせていた曹操が顔を上げて、飽きれた様子で言った。
「そうではありませんが、眠気を飛ばす香はあまり体に良くないので、三日に一度ぐらいにしてください、と調合した者が申していたでしょう。このような物で体に無理をさせるぐらいなら、とっとと寝てください。第一、主公がいつまでも執務を続けていらっしゃるから、他の者が中々帰れないではありませんか」
「帰らせて良いぞ」
「そういうことではなくて」
 話しながらまた筆を取り上げて書き物の続きを始めてしまった曹操に、荀彧は軽いため息を吐いた。
 幼い頃から王佐の才だ、荀家の宝だ、と持て囃されてきた荀彧にとって、我が身の置き所は慎重にならざるを得なかった。王たる、英雄たる人物に己自身が成り得ないことは理解していた。この才は誰かを支えるために活躍できると、それこそ荀彧の才が断言していた。だからこそ迷っていた。
 荀彧が仕えれば、仕えた者に名家である荀の名が付いて回るだろう。影響力を考えるとおいそれと選べない……はずだった。
 戦乱から一族を引き連れ放浪する内に、曹操の存在を耳にした。もちろんそれ以前から情報の一環として知ってはいたが、富に面白い状況下に置かれ、小さな勢力ながら噂が絶えない人物だった。
 会いに行ってみた。飛び付くように、荀彧を歓迎した。表情をくるくると変えて捲くし立てるようにしゃべってきた。驚きながらもじっくりと話した。話して、決めた。
 我が張子房、とまで曹操は言ってくれた。
 小さい身体に見合わないほどの、大器、先見の明、果断の中にある繊細さ。全て英雄たる条件を兼ね備えていながら、人間臭さを常に振り撒いている曹操に、荀彧が心の底から己の選択を正しい、と確信できたのはすぐだった。
 ただ困ったことになった。
 主として慕う胸に、違う感情が混じってきたのも、すぐだったのだ。
 曹操の片腕であり、荀怜君とまで呼ばれる自分が隙を見せてはいけない、一番怖いのは人の噂だ、と日頃から己を戒めて、周りの人間や心を許していない人物に対しては愛想を振り撒いた。
 平等に対応することこそが、付け入る隙を与えない防壁だった。気の置けない相手には逆にそっけない態度になってしまうほど、それは徹底していた。
 曹操に対しても同じで、敬意を示しているとはいえ、主従とは思えないほどの応酬を良く繰り返している。
 ある日、いつものようにづけづけと物申していると、曹操に言われた。
「文若、少しはわしに優しくせんか!」
 分かりました、と澄まして、曹操を褒め称える言葉を長広舌してみせた。賛辞、または誹謗にさえ慣れている曹操ですら「もういい!」と降参したほどだ。
「何だ、お主はわしのこと大好きではないか」
 ぼそり、と呟いた曹操の言葉に、表情を繕えなかった。黙り込んだ荀彧を見上げて、曹操はまたぼそり、と言った。
「わしも、好きだ」
 それはどういう意味だろう、と考えた。考えている隙に口付けられた。
 答えは至極簡単だった。
「主公、私が申し上げたいのは……」
 ここ数日、政務はいつも以上に繁多だった。合わせてもちろん荀彧も自宅になど帰っていない。荀彧は仮眠を取っているが、曹操は徹夜続きだ。休めと再三申し立てても、先ほどのようにあしらわれるばかりだ。
「小言は要らん。草案を持ってきたのだろう、見せてくれ」
 むっとして、卓上に書簡を叩き付けるように置いた。だん、と響いた音は、激しくなった風の音に掻き消されたが、黒々とした墨を湛えていた硯はそうはいかない。中の墨が跳ねて、曹操の白い頬に付いた。
「文若……」
 責める眼で睨まれたが、怯まなかった。申し訳ございません、と口だけで謝って指を伸ばして墨を拭ったが、曹操が手を伸ばして指を握ってきた。
「冷たいの」
「寒い夜の中を、ここまで訪ねてきましたから」
 嫌味を言えば、曹操が眉を寄せた。伸ばした指とそのまま手を、曹操の両手に包まれた。冷たい指を温めるように、曹操は「はあぁ~」と荀彧の指に息を吐き、こする。
 心臓が高鳴る。曹操の掌は温かく、指先は火傷しそうなほど熱く思えた。息を吹きかけられている指先よりも、体の芯が熱を持ちそうだ。
「すまぬ。お主が居て助かっておる。もうすぐ片付く。そうすれば、お主も家に帰れる」
 また、ため息を吐く羽目になる。
「違います、主公」
 握られた手を組み変えて、指と指を絡ませる。
 熱い……熱すぎる。
「私のこと、ましてや帰れない者たちのことなどどうでも良いのです。働かせておけばいい」
「またお主はそのようなことを……っ」
 苦笑いする曹操の唇を塞いで言葉を奪う。
「私が第一とするのは、貴方です。主公の身体を案じて換言しているのです。お願いですから、ご自愛ください」
 文若……と泣きそうな顔でこちらを見る曹操へ、荀彧は手を握ったまま身を寄せる。
 もう一度奪った唇も、指と同じぐらいに熱かった。


 終




ではあとがきに見せかけた言い訳。
まだ荀彧、という人物を掴み切れていないかも、な。
それが出てくるこの長さ。
掴み切れていると、短くまとめられるんですがねえ。
まだ一回しか書いてないし、とまさに言い訳をしつつ。
彼のイメージは
郭嘉=犬 に対して 猫 ですかね。
くしくも今日は猫の日ですが(笑)。
高級血統書つき猫で、それを自分は良く理解しているので、
みなが見ているところでは高級感を損なわないように凛として澄まして
しゃなりしゃなり、ネコっかぶりして歩いているのですが、
ことご主人さまの前に行くと、機嫌悪いときは八つ当たり、
お腹すいたら甘えてきたり、まあ気まぐれさん、みたいな。
でもそれは彼の愛情表現だったりする、という。
う~ん、今回のお題では表現仕切れなかったなあ、というのが、
この言い訳の長さにも現れています(笑)。

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