やつは不快な音を立てつつ、人の周りをうろつく。
その不快さに眉をひそめて起き上がれば、素早くその気配を消す。
くっと小さく呻き、再び倒れ伏すと、またどこからかともなくやってくる。
しかし、時折やつは、その特徴ある不快な音を立てないときがある。
そいつは非常に厄介だ。
気付いたときには、血の海である。
やつに逆襲を試み、激闘の末打ち据えたときには、やつの身体からは大量の血が滴り落ちるのだ。
それを怒りの目で見据えながら、呟く。
「くそ、また無駄な血をあげてしまった……、
蚊め!」……と。
うおー、こんなよく分からん話を作ってしまうほど、
今日の蚊には見事にやられたよ。
気が付いたときにはすでに三箇所刺されたあとでした。
――気を取り直して。
昨日、言っていた本を撮ってみた。

遠くて分かりにくいかもしれませんが、帯がレッドクリフの帯になっております。
[0回]
PR