せっせとふた茶の原稿やっております。
しかし、予想以上に長くなっていて、分冊の危険性が……。
そんな日々ですが、今日も昨日に引き続きお題置いておきます。
昨日載せました徐庶編が、あまりに救いがなくないか?
と書き終わったあと思いまして、
全然べつな話を作って救済、ということに(させてください)。
とまあ、このままお題に行くのも短くてつまらないので、
たまには今期見ているアニメについてでも。
今期見ているアニメは、
宇宙兄弟、トリコ、キングダム(第一期)、物語シリーズシーズン2、リトルバスターズリフレイン、
弱虫ペダル、のんのんびより、ガリレイドンナ、サムライフラメンコ、アウトブレイクカンパニー、
革命機ヴァルヴレイヴ、キルラキル、ログホライズン、はじめの一歩、声優戦隊ボイストーム7、
てさぐれ部活もの、マギ2、ファイブレイン3、ゴールデンタイム、
勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました、
僕の脳内選択肢が学園ラブコメを全力で邪魔をしている、ぎんぎつね
って具合です。メガネブは初回でさよならしてしまった。
基本的に、ニコ動とか使わないと見られないやつは、
前評判が良さそうでないと見なかったりします。
今期お勧めはやっぱりキルラキルですね!
毎回毎回、スピード感がはんぱ無くて面白いし、キャラクターみんなカッコイイし。
さつきさまに惚れるけど、今週はがまごおり先輩にずっきゅん来てしまって、
萌えはこのアニメではなくて、燃えだろう、と思っていたのに、
うっかり萌えてしまったですよ、困ったものだ!
あと設定厨としては、ログ・ホライズンとアウトブレイクカンパニーが面白い。
両方とも30分が短すぎる!
そんな具合でアニメ充しております。
さて、では改めましてお題です。
今回は無双設定のIFルートです。
徐庶と諸葛亮の場合、になります。
「徐庶と諸葛亮の場合」
いつも彼は生意気だった。
感情の波立たない顔をつん、と澄まして、年上の俺に向かって話しかける。
初めて出会った頃など、俺の胸のあたりまでしかなかった背も、気付けば今はほとんど同じ目線で話しかけてくる。
目線は同じ、見えている視界も同じだが、彼の見ている世界だけはどうも人と大きく異なるようだった。
そのせいで、よほど俺より優れているというのに、どこに仕官するでもなく、山奥の小さな家に引き篭もり、ひがなその日暮らしをしている。
もったいないことを、と俺や俺の友人は遊びに行くと必ず口にする。
その度に、滅多に波立たない表情をうんざりさせて、言わないでください、と首を振る。
そんな彼に、俺は軍師になろうと思うんだ、と告げると、そうですか、とつれない返事をもらった。
「せめて、どこの誰だ、ぐらい聞いてくれよ、孔明」
「どこのどなたですか、徐兄」
「ええっと、すごく棒読みだ、感情がこもっていないよ。徐兄、とか初めて聞いたし」
「軍師など、戦好きの狂人がなる職業だと思っていました。そうですか、元直は狂人であられたのですね」
「孔明……」
「訊かなくとも分かります。劉備殿のところでしょう」
「……」
「最近、元直からは劉備殿の話ばかり聞かされていましたからね」
「君は軍師、嫌いなのかい」
「大嫌いですね」
「だから、君はどこにも仕官しないのか?」
「戦は嫌いですから」
呟く彼の顔は、どこか泣きそうに見えた。
純粋な、戦に関わらない役職に就けばいい、とも思うが、どこかに仕官したら最後、彼の能力を省みれば、いつかは戦に近い立場に引きずり出されるのは目に見えている。
「そうか……うん、今までごめん」
「……別に、貴方が謝ることではありません」
「君の気持ちも知らず、勝手に仕官しろ仕官しろ、と好き勝手に言っていたよ。ごめん」
「もういいです」
ひたすら謝る俺に、彼は苦笑した。
そんな彼を、俺は劉備殿に引き合わせた。
渋った。大いに渋って嫌がった。
でも駄目なんだ。俺だけじゃ駄目で、劉備殿は君を欲しがった。
無理矢理押し付けて、俺は逃げるように彼の前から姿を消した。
だというのに、なぜか俺はまた、孔明の前にいた。
「元直」
「え、っと。何かな、孔明」
「よくも私に軍師を押し付けましたね」
「ごめん」
「私は、軍師など嫌いだ、と言いましたよね」
「うん」
「よく、私の前に顔を出せましたね」
「でも、君も劉備殿を気に入ったんだろう? だから辞めずにここにいる」
「……それで、どうして戻ってきたのです」
劉備殿のことは否定しないんだ、と思いつつ、俺はうん、と小さく頷く。
「孔明が、泣いていたら、嫌だな、と思って」
自分が求められていない、と知って、劉備殿に孔明を紹介して、俺は逃げるように他国へ行ったけど、ずっと彼を気にしていた。
戦は嫌いだ、と呟いた彼の泣きそうな顔がちらついて離れなかった。
だから、劉備殿に戦場で見つけて気にかけてもらって、戻る決意をしたんだ。
「泣きませんよ」
「そうかもね」
「馬鹿にしていますか?」
「まさかそんな」
だけど、と心の中で返す。
我慢強くて、感情をあまり表に出さない君のことだから、泣いたとしても人知れずなんだろう。
だから俺は、
君の涙を隠す雨でありたい
そう思って、戻ってきたんだよ。
でもそんなことを言ったら怒るだろうから黙っているけど、ええっと、どうしようか。もうすでに怒っているみたいだね。
とりあえず、俺は年下の大切な友人へ、ひたすら謝ることにした。
おしまい
お題「彼の涙を隠す雨でありたい」より
別に無双に限ったことじゃないんですけど、
徐庶と諸葛亮の関係って面白いなあって思うわけでして。
ここへ龐統がくわわるとますます面白いので、
私はやっぱり三兄弟ってやつが好きなんだあ、と思う次第。
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