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いつでも腐女子日和

腐女子な管理人が送る、腐女子発言多々の日々のつれづれ。

やっぱり微妙。

サイト改装、順調なような、そうでないような。
後は残り一本になっているのですが、ここからアンジェなのです。しかし気持ちがまだ三国に残っているようです。終わった三国話の推敲もしているからなおさら切り替わりにくいのかもしれません。それに今日は素敵祭に投稿する水魚小話も書いておりましたし。
切り替われば早いので、無理矢理スタートさせちまうぜ。

しかし、無双5を出すのだから、アンジェも続編でないかな、とコーエーに期待する今日この頃。目指せフルボイス。出来ればPS3で実現(笑)。無駄に綺麗なグラフィックでアドベンチャー。無駄すぎる(笑)。

そういえば、今日は我が家に今年初の桃が来たのですが、まあ当然のように私は桃=劉備のいう公式がインプットされているので、何気ない母親の台詞に吹きそうになること幾度か。

以下、括弧内は私の腐った脳みそのたわごと。

「初桃だからね~」
(初めての殿……)

「食べるときに剥かないとすぐに赤くなるし」
(うん、その通りだ。裸にしたらすぐに食べてしまおう。しかし放置して赤くなる殿も……)

「食べごろだといいけど」
(大丈夫、殿はいつでも食べごろv)

馬鹿な娘でごめんなさい、母。orz

さて、気を取り直してここで三国小話。いつものお題でどうぞ。



 「誰もいない家の中」


「ただいま戻りました」

 拙者が門をくぐり、帰宅の挨拶を口にすると、

『おかえり、雲長』
『おう、おかえり、雲長の兄者』

 兄と弟の声が重なるように聞こえてきて、拙者の顔は自然に綻ぶのだ。しかし今はそれはない。

「お帰りなさいませ、関将軍」

 許都へ来て宛がわれた召使の男が無感情にそれへと答えるだけだ。毎日繰り返されるこのやり取りに、拙者は一向に慣れず、必ず微かな落胆を覚える。
 懐かしい、とすら思えるようになってしまった兄と弟の声を、この瞬間こそもっとも強く望んでしまう。
 拙者は慌てて唇を引き結んで、兄者の夫人たちへ帰宅の挨拶に伺う。

「ただいま戻りました、義姉者」

 二人の夫人へ挨拶をすれば、恒例の劉備の行方への質問が投げ掛けられる。それに対して拙者は、また首を横に振るしかなく、気落ちをする二人へ努めて冷静に慰めの言葉をかけた。

「兄者は生きておられます。耐え忍ぶべきはここです。どうかお二人とも兄者に再び会えるときまで健在でおられることが最上の務めでございます」

 拙者の言葉に二人はまた何とか気持ちを持ち直すが、これも果たしていつまで持つものか、と危惧する思いがある。

 曹操の軍勢に生き別れとなった兄と弟は、その行方はようと知れず、日々はただ無為に過ぎていくばかりだ。生きて再会することこそが、桃園で交わした契りをまっとうすること、とそう決めて降った我が身だが、焦りは募るばかりだった。
 曹操に与えられた屋敷は大きく、夫人たちは何不自由なく暮らしている。しかし拙者には大きすぎる。
 あえてその近くに建っている小屋に身を置いた。
 大きすぎる屋敷は、二人の不在を際立たせる。いつも離れることがなく、一つ屋根の下で暮らした期間が長すぎたのかもしれない。

「このようなことで壊れる絆ではあるまい」

 一人小屋へ身を置いて、拙者は自身に言い聞かせるように口に出した。

「大丈夫だ」

 会えたなら、いや、必ずや再会できる。その暁には、その瞬間には、この空白の合い間などなかったかのように、それはあっさりと埋まるだろう。
 それが拙者たちの絆の強さだ。

 きっかけの言葉は決まっている。
 笑いながら言えるか、泣きながらになってしまうかは分からないが、拙者はこう言う。
 そしてきっと兄者と翼徳も、笑いながら、あるいは泣きながら、こう答えるだろう。

『ただいま戻りました、兄者、翼徳』

『おかえり、雲長』
『おう、おかえり、雲長の兄者』

 だからその時まで、拙者はただ耐え忍ぼう。この先に何が待っていようとも。



 終



 ***

 一人称シリーズ第二弾(いつの間に?)。耐え忍んだ関さんは千里行でその鬱憤を晴らすのだった。

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