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いつでも腐女子日和

腐女子な管理人が送る、腐女子発言多々の日々のつれづれ。

近況その2

ようやっと四連勤終わったところで、案の定ばったり。

それでも、もそもそ起き出して、リハビリ兼ねて止まっていたお題小話書きましたよ!
なので、気になっている方は折り畳みよりどうぞ。

で、今回は同人的なお話ですね!

ひとまず、ゲスト原稿2本目も無事に提出しました。
というわけで、あとは自分の原稿やるだけです。

なんて言っている間に、9月もすでに半ば、という恐ろしい状況です。

交地での新刊は、曹操総受け長編第二弾と、
馬岱受けコミュがあるので、そちらに参加申込したので、
馬岱受け本を出したいわけですが……!
両方とも落とせないですね……。

一応、ちまちまと、プロットっぽいやつを書き起こしてあるので、
書いていくだけになっておりますが、
体力、というよりは集中力の問題でしょうか。
体調が不安定になってから、もっぱら集中力が続かなくて。

いや、体力の衰えが集中力の低下を招く、ということだから、
むしろ歳のせryげふんげふんっ

そこら辺はなるようになるしか、という。
馬岱受けは最悪、既刊本再版する、という手もあるので。
あと、今回の新刊、私の十八番、総受け短編集で行く予定ですからして、
つまり誰か一人分でも書き終えれば、うっすい本だけど新刊無しってことに
ならない、という作戦です(`・ω・´)キリッ

というわけで、馬岱受けは、

馬超、魏延、ホウ徳の三人の短編集を予定していまっすよ~。

さて、そんなわけで、久しぶりのお題小話です。
久しぶりなのでおさらい。

お題としている大元の題目は最後に明かします。
また、一つ一つのお題も最後に持っていきます。
あと、今回のお題は切ない系多め(の予定)です。

では、今回は2つ目。
親衛隊と曹操です。
ベースはオリジナルに近い北方かな?









「親衛隊と曹操の場合」


 その日も、変わらずに曹操の身辺を警護する日であった。
 曹操の周りは常に目まぐるしく変化に飛び、小柄な体を東奔西走しては、息を切らすことなく精力的だ。
 そのような曹操に従って、許チョは変わらずひたすらに曹操の身を守る任務に当たっている。ただし本人は、仕える主と違って変化に乏しい面容であるし、愚直に曹操の身辺を守り抜く姿勢は、その精神と合わせて不動とも言えるだろう。
 曹操とは対極に居るような許チョが護衛なのだから、面白い話なのかもしれない。
 ただその日は、変わらない表情が微かに揺れて、何かを追いかけるように眼差しを遠くへ飛ばした。
 どうかしたか。
 許チョが守るべき相手は、不思議そうに尋ねた。
 夢中で筆を動かしていたはずだが、護衛の小さな動きに気付き口を開く。彼の主はそういう男だった。
 いえ、と短く答える。
 護衛中に余計な口は利かない。
 その教えは、許チョの前任者からの教えだった。
 そうか? と納得がいかないのだろう主は首を傾げた。そのせいではないのだが、その時は、知らず言葉を続けていた。
「花の……」
「ん?」
「花の香りがいたしましたので」
「……そうか」
 今度は驚いたように言われ、少しだけ恥ずかしくなった。まるで女人のようなことを言った。
「もう、春だな」
「はい」
「花の香りを嗅ぐと、だれぞ好いた女子でも思い出すのか? 昔、花でも贈り損ねたか」
「いえ」
「違うのか」
「私にはそういう相手はおりませんでした」
 珍しく、主との会話が続く。いつもは許チョがしゃべらないせいもあり、必要な会話しか交わされない。それで十分に事足りたし、互いに不自由はなかった。
「ただ、友を思い出します」
「友……か」
 はい、と答え、友とのやり取りが蘇る。
『なあ、許チョよ』
『なんだ』
『俺らの主上は難しい顔をしていることが多いな』
『そうだな』
『怒ったり笑ったり、忙しい人だけど、ここ最近はしかめ面が多い』
『俺たちには分からない難しい問題を抱えていらっしゃるのだろう』
『それは分かるんだがな』
 どうした、と先を促す。
『俺は……笑わないで聞けよ? 俺は主上の笑った顔が好きだからな。何とかして笑顔を増やしたいんだ』
 お、女みたいだ、なんて言うなよ、と強面を赤くして言い訳する友は、自分に負けず劣らずの力自慢で立派な体躯をしている。許チョより少しだけ先に曹操へ仕えて、護衛役をこなしていた。
 その護衛の相棒に、と友は許チョを指名したのだ。護衛中は余計な口を利かない、と教えたのも、友だった。
『花でも摘んで、主上の部屋にでも飾ってみるか?』
 そんな彼と心許せる友となっていた許チョは、滅多に言わない冗談を口にするほどだった。だがその冗談を真に受けた正直な友は、なるほど、いい案だ、と笑ったのだ。
 そして、友が本当に曹操の部屋に花を生けたのか、それは分からない。
 何せそれからすぐに、彼は曹操を守って死んだのだ。
「そういえば、わしも花、といえば一つ思い出したぞ」
 曹操が昔を懐かしむ許チョに刺激されたのか、語り出した。
「あれは、張繍のところへ行く少し前だったか。わしの部屋に、野で摘んできたような花が置かれていてな。誰ぞのいたずらか、とも思ったのだが、あまりにも可愛らしいいたずらで、思わず笑ってしまった」
「……そうですか」
「なぜだろうな、急に思い出した。あの後、昂や安民、それに典韋が死んで、気が臥せっておったからな。今まで思い出しもしなかったが……」
「花を贈った者は、思い出してもらい、喜んでいるでしょう」
 微笑む。


 彼に笑顔を贈る花になってしまった友だったが、今の曹操の言葉を聞いて喜んでいることだろう。
 次の休暇には、彼が眠る墓へ久しぶりに行ってみようか。
 そんな気分にさせる、春先の出来事だった。


 おしまい


 お題「彼に笑顔を贈る花でありたい」





解説不要なぐらいの、いつもの私の親衛隊と曹操様って感じです。

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