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いつでも腐女子日和

腐女子な管理人が送る、腐女子発言多々の日々のつれづれ。

お待たせ!

疾風弾ー!!

って、いやまあなんつーか。
あの馬岱の筆ってほんとどうなってんのかなあ、と
今さらながら……
いや、前々から不思議に思っています。
諸葛亮とか司馬懿の羽扇からビームなど、
わりとこういうものか、と受け入れ早かったのに、
いまだに馬岱のあの筆は謎過ぎて気になる。
あれで、馬超書いたらどうなるのかなあ。
やっぱりあれだよね、

馬岱「あっれー、ちょい! 若が二人いるよー」
馬超『岱! これで二倍お前を愛せるぞ!!』
馬岱「えー、うわっぷ! 待って、待ってよー」

みたいな展開になるのでしょうか(真顔)。
まあ、馬超の無影螺旋脚とかも、4人なるしね。
ということは、まさかの5ぴー(隠してない隠してない、はいお約束)
そんな楽しい日々を送っています(私は元気です)。

そんな話をしておきながら、本日のお題、お相手は魏延です!
いやー、魏延可愛いよね。
あの見た目に反して、あの中身の愛いさとか、ギャップ萌えの真髄だよね。
猛将伝の二人のやり取りは私の心のアルバムに刻まれております。

というわけで、馬岱ちゃん愛され話のお題第四弾です。




【君を想う5つのお題より】 お題提供/TV/かすみ様


   「それはずっとここに在る」



 魏延がしゃべる相手は極々限られた相手だ。仮面をつけた奇妙な出で立ちに加えて、流暢とは言えない言葉など、どうしても疎まれたり煩われたりされることが多い。ましてや、こちらから声をかける相手となると、さらに限られてくる。その限られた相手が、馬岱だった。
「馬岱……」
「ああ、魏延かぁ……って、今は魏延殿って呼んだほうがいいよねえ。俺、君……じゃなかった、貴方の部下になったんですものね」
 にこにこしながら、魏延にはとても真似できない軽妙さで口を動かす。
「……構ワナイ。前ト同ジデ居ロ」
「そう? 魏延が良いって言うならいいか、ありがとう」
 お礼を言われた。首を傾げた。
「何故、礼ヲ言ウ」
「ええ? うーん、と。そりゃあ俺が嬉しかったからだよぉ。だって、魏延とは友だちなわけじゃない? そのままで良いってことは、友だちのままでいいよってことでしょう? あれ、違ったかな」
 今度は不安そうに見つめてくる。魏延にとっては目まぐるしいほどの変化だ。
「友人……?」
「あー、そんなこと言われても困る、よね、あははっ。いや、ちゃんと上官と部下っていうけじめはつけるからさ。ごめんごめん」
「馬岱ガ我ノ部下ニナッタノハ、諸葛亮ノ命令ダ……我ハ……」
 自分は、なんだろうか。
 仮面の下で魏延は眉をひそめた。
 魏延から見て、馬岱は何でも器用にこなせて、誰からも好かれる男だ。魏延を嫌う諸葛亮にすら信頼されていて、まさかたった一つの失敗を犯したからという理由で、一軍の将であった彼を、自分の部下に降格してくるなど、考えもしなかった。
「ん? 魏延は何?」
 言いかけたまま黙ってしまった言葉の先を求めて、馬岱は小首を傾げて覗き込んできた。いつもの陽気な笑顔が戻っている。
 馬岱は不思議だ。従兄だという馬超とともに蜀へ降ってきた。派手で活躍も目覚しい従兄の陰で、決して目立ちはしないというのに、なぜか誰からの覚えもめでたく、取っ付きにくいらしい馬超よりもよほど皆に声をかけられていた。
 魏延にも、馬岱たちが降ってくる前に対峙した際に、矢を当てたことを気にしていたらしく、傷の具合を心配そうに見舞ってくれた。
『大丈夫ダ……コノ程度、スグ治ル』
『そう、良かったぁ』
 ほっと胸を撫で下ろして笑った馬岱に、魏延は言った。
『戦イデ怪我ヲスルコトハ沢山アル……気ニスルナ』
『魏延は優しいんだねえ、ありがとう』
 そういえば、そのときも礼を言われたが、それよりも男の「優しい」という言葉のほうが気になった。
『我ガ……優シイ?』
『うん、俺が気に病まないように、言ってくれたんでしょ?』
『……』
 そうじゃない。ただ、魏延は本当のことを口にしただけなのだが、馬岱の嬉しそうに笑う顔を見ていたら、まあいいか、と思った。第一、反論するための言葉を持たない。
『これからは殿のために働く仲間だもんね、よろしくね』
 手を差し出してきた。
『我ト馬岱……仲間?』
『そうだよぉ、はい、握手』
 戸惑う魏延の手を強引に握り、ぶんぶん振った。
 これほど、親しそうに話しかけてくる人間を、魏延は劉備と黄忠以外に知らなかった。だが、仲間、と言われて嬉しかったのも事実だ。それ以来も、顔を合わせるたびに挨拶もしてくるし、宴で一人で飲んでいれば、いつの間にか近寄って声をかけてくれるようになった。
 魏延にとっては、貴重な話相手だったのだ。
 だが、先日、嫌なことを耳にしてしまった。
「馬岱殿が魏延殿の部下になるって本当か?」
「ああ。まあ以前からそうなるんじゃないかって思ってたけど」
「どういうことだよ」
 昔から蜀に仕えている古い兵士たちの会話だった。
「魏延殿って、ずっと昔から丞相に嫌われているだろう? 逆に馬岱殿は丞相から好かれている。それで、馬岱殿は魏延殿と結構仲が良い。どういうことだと思う」
「……見張り役ってことか?」
「まあ、そうだろうな。馬岱殿はいつも丞相から何かしら請け負っては動いているから、以前から魏延殿のことを見張るよう頼まれていたって不思議じゃないだろう?」
「じゃあ今回の降格騒動は、丞相の策ってことか」
「特に先帝が亡くなってから、魏延殿の暴走に丞相はだいぶ手を焼いているようだったしな。馬岱殿を近くに置いて……」
「何かあったら?」
「そういうことだ」
「恐いな」
「あの公平な丞相が、どうして魏延殿をあそこまで嫌うのか、俺にはよく分からねえんだけどさあ」
「丞相も人の子ってことだろう」
 馬岱ガ我ト仲良クシテクレルノハ……諸葛亮ノ命令ダカラ……?
「魏延?」
 すっかり黙りこくってしまった魏延を心配してか、馬岱は顔を曇らせた。
「どうしたの、大丈夫?」
 兵士たちの話を聞いて、魏延はとても悲しくなった。どうしてここまで悲しくなるのか、分からないほどに悲しかったのだ。
「馬岱ハ……命令ダカラ……我ノ傍ニ居ルノカ?」
「え? うん、まあ諸葛亮殿の命令だから、魏延の部下になったわけだけど」
「……ソウカ」
 俯いた。
「……ねえ、魏延。何か勘違いしてない? 俺は、諸葛亮殿の命令で魏延の部下になったけど、それだけだよ? 魏延もさっき言ったじゃない。前と同じで居ろってさあ」
「ダガ……我ガマタ諸葛亮ノ命令ヲ無視シタラ、オ前ガ……我ヲ斬ル……」
 途端、凄い勢いで肩を捕まれて、揺すられた。
「誰! 誰がそんなこと言ったのよ! どうして俺が友だちを斬らなくちゃいけないの! 魏延にそんなことを吹き込んだのは、誰!」
 男が怒っているところを見たのは初めてだ。驚いて言葉もなく見つめる。それどころか、ボロボロと泣き始めたではないか。
「バ、馬岱……?」
 泣きじゃくる馬岱を前に、魏延はオロオロするしかない。
「どうして、どうしてみんな魏延のこと分かろうとしないのさぁ。こんな格好だから? じれったいしゃべり方だから? 良いところ一杯あるじゃないのぉ……。殿が好きで、大好きで、それを不器用な方法でしか表せないだけじゃない」
 抱き締められた。ぎゅうっと力任せだ。もちろん、武人である魏延は少しばかり苦しいぐらいだが、背中に回された馬岱の腕と、体を包む温かさに、なぜだか胸だけがひどく苦しい。
「大丈夫だよ、絶対にそんなことしない。そんなことにならない道を俺は探すから。だから魏延はそのままで居てよ」
 涙声で訴える。恐る恐る、馬岱の背に魏延も腕を回した。
「我ハ……劉備ガ好キダ……」
「うん、俺もだよ」
「ダカラ……劉備ガ目指シタ世ヲ早ク作ッテアゲタカッタ……」
「うん、うん……」
 どうして、劉備は死んだのだ、と劉備が死んだときも散々泣いたはずだが、また魏延は悲しくなった。
「諸葛亮殿だって、俺だって、みんなそうなんだよ。それだけなんだよぉ」
「馬岱……馬岱ダケハ我ヲ一人ニスルナ……」
「魏延……」
「一人ハ嫌ダ……」
「俺は、友だちを一人になんかしないよ。俺だって、一人にされる悲しさ、知ってるから」
「アリガトウ……馬岱」
 どうして馬岱がお礼を言ったのか、魏延はようやく理解できた。
 嬉しかったのだ。
 傍に居てくれる、それだけが、とても大事なことでとても嬉しいことだと、初めて理解したのだ。
 胸が暖かい。
 中心に馬岱が居る。
 それはずっとここに在る、確かな喜びと、約束だった。



 



 無双流、「ここに居るぞ!」の解釈が、猛将伝であまりにも素敵すぎて。
 もうこの二人マジ堪らん、と。
 前から、魏延×馬岱っていいよねえ、と馬岱が参戦する前から思っていたので、
 ああいう嬉しい解釈はほんと良かった。
 というわけで、無双世界の二人は「どこにいるー!」「ここにいるぞー!」
 はなかった解釈で(笑)。
 いや、どシリアスで、そういう最後は悲劇、というのもまあちょっと書きたかったりしてね。
 あ、でも魏延×馬岱で一本、あーるじゅうはちな話ネタあるんだよねえ。
 需要ありますか?

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